試合中、ホールインワンが出た直後、そのホールではなぜかスーパーショットが続くという現場を幾度となく見たことがあります。
ピンポジションや風等のコースコンディションが、ホールインワンでさえ出るような易しい状況だったからという理由も当然考えられます。しかし、そうした現場で強く感じるのは、ギャラリーの異様な盛り上がりとそこから生じる高揚感です。
ギャラリーが大きな群衆となって作りだす「何か起こりそう」という期待感は、目に見えない風や空気のようなものになって、その場の雰囲気を明らかに他のホールとは違ったものにしているように感じます。
多くのギャラリーから期待されている選手が、ギャラリーやテレビカメラが多くなる頃からスコアを伸ばしてくることが多いのも、同じ理由によるところが大きいのではないかと思います。確かに、プレッシャーから良い集中力を生み出す力をその選手が持っているということはもちろんですが、大勢のギャラリーが作り出す空気がプレーに大きな影響を与えていると感じられる場面には何度も出くわしてきました。