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第9回 ガムを噛む 

2007.8.30

スポーツの試合を観戦していると、ときどき選手の口の動きが気になることがありませんか?
何かを噛みながらプレーしている場面を見かけたことが、皆さんも一度はあると思います。
その正体は、ガムです。
野球選手がプレー中にガムを噛んでいる場面をよく見かけますが、これは精神を集中させるためと聞いています。ゴルフのツアー競技でもときどき見かけることがありますが、そのほとんどが気分転換のようです。
皆さんも精神を集中させるためや気分転換に、ゴルフのプレー中にガムを噛んだことがありませんか?

ツアープレーヤーは、プレー中に精神的にイライラすることが多いため、ガム(ミント系:精神的なイライラを解消し、リフレッシュする効果)を噛んで緊張を緩和させ、精神状態の安定を図ることがありますが、その他にもいろいろな効果があるようです。

ガムは、長く噛むと味がなくなってきますが、食後などに長く噛むことで、歯の清浄(せいじょう)作用があります。
また、長く噛むと咀嚼(そしゃく)運動を長い時間行うため、あごの発育にも役立ちます。
前回、咀嚼運動で神経が作用し、脳に大きな影響を与えていることをお話しましたが、ガムを噛むことで、脳細胞が活発に動いて血行が促進され、老化・ボケの予防や眠気防止にも効果があります。
ゴルフ帰りの車の運転には、必要かもしれませんね。
また、生理的な効果として、思考力、判断力、集中力が増すとも言われていますので、ゴルフのプレー中にクラブの選択やトラブルでのリカバリーで悩んだ時にも、ガムを噛んで落ち着いて考えるのも良いのではないでしょうか?
さらに、ガムを噛むことで唾液の分泌が盛んになります。
虫歯の原因は、口の中の細菌が作り出す酸が、カルシウムを溶かすためと言われています。
ガムを噛むことで唾液の分泌量が多くなり、唾液は細菌が作り出す酸を中和させ、唾液に溶け込んだカルシウムが再び歯を修復させます。
また、プラーク(歯垢)の形成を抑える働きもあるようです。
初期の虫歯でお悩みの人は、一度試してみて下さい。
歯は、生後半年から生え始め、3歳になる頃、乳歯がすべて生え揃い、永久歯は6歳頃から生え始め、中学生で生え揃います。
歯を強いものにしていくには、ビタミンA、C、Dとたんぱく質が必要とされています。
 歯に関係する栄養素と食材
ビタミンA アスパラガス、うなぎ、枝豆、こまつな、かぼちゃ、にんじん、サンマ、鶏肉、しそ、とうがらしなど
ビタミンC キウイフルーツ、さつまいも、じゃがいも、とうがん、いちご、パセリ、レバー、れんこん、ピーマン(赤)など
ビタミンD イワシ、しいたけ、サバ、しめじ、ぶり、マグロ、鶏卵など
たんぱく質 アジ、イカ、納豆、ホタテ、豚肉、みそ、ヨーグルト、チーズ、豆腐、タラ、大豆など
カルシウム アサリ、いちじく、おくら、くるみ、牛乳、シラス・ジャコ、春菊、こんにゃく、ごま、ごぼう、昆布、ほうれん草など
近年、日本人の体格は食文化の進歩と共に向上してきましたが、歯やあごの発育は伴っていないようです。
歯に必要な栄養素をしっかり摂ったら、ガムを噛んで、あごの運動を行い、脳に刺激を与え、考える力や集中力を養い、リラックスした状態でゴルフを楽しんでみてはいかがですか。
 
次回更新予定:2007年9月6日

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