皆さんこんにちは、アスレティックトレーナーの黒澤です。 皆さんは、このマークをご存知ですか?
皆さんの中で、このマークに“ピン”ときた人もいるのではないでしょうか? そんな人もまだ実際に使ったり、使われたりしたことはないかと思いますが、これからお世話になることがあるかもしれませんので、今回しっかりと目に焼付けておいて下さい。
このマークはAED(Automated External Defibrillator)と言って、自動体外式除細動器を表すものです。 AED(自動体外式除細動器)は、どのような時に使われるかご存知ですか?
先週ご紹介したCPR(心肺蘇生法)は、その場で倒れていた人の意識が確認できず、呼吸や心臓の動きが停止している時に即座に行いますが、なかなかCPRだけでは救命することができません。そのような時、AEDは大変効果的なのです。
AEDは突然心停止状態になった時、心臓に電気ショックを与え、正常な状態に戻す働きをする医療機器です。
そのため現在の救命処置は、CPRとAEDを同時に行うことで蘇生率が高まると言われています。
突然死とは、発症してから24時間以内に死亡するケースを言いますが、日本では年間約数万人の方が突然死し、その半分以上の方が心臓病によるもので、毎日約100人ほどの人が亡くなっています。その心臓突然死のほとんどは心室細動が原因のようです。
心臓の動きが不規則になる不整脈のことです。
心室細動を起こすと心臓の心室が小刻みに震えた状態になり、3~6秒で失神、呼吸が停止し、3~4分で脳死状態になります。
この状態が数分間続くと心臓から全身に血液を送り出すことができなくなり死に至ります。年代的には40代、50代が最も多く、男性が女性より約2倍の人が発症しています。
AEDは数々の条件を経て、現在一般の人の使用が認められています。
■2001年12月 航空機内の客室乗務員による緊急処置としての使用が認められる。 ■2003年 4月
救命救急士による除細動器に使用を開始。 ■2004年 7月
厚生省が都道府県に通知、一般の人の使用が解禁となる。 (講習を受ける義務はありません)
2005年に開催された愛知万博の期間中にAEDによって助けられたなど、AEDを使用して人が助かった事例もいくつか報告されています。
現在AEDは、空港・鉄道などの交通機関をはじめ、銀行やゴルフ場など皆さんの身近な場所にも設置されています。
皆さんもゴルフをする時、設置場所を探してみて下さい。
また講習を受けて安心して使用できるようになると、もし身近な方が倒れた時、その人の命を救うことができるかもしれません。是非チャレンジして下さい。 |