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第45回 バネ指ってなあに?

2008.5.8

こんにちは、アスレティックトレーナーの黒澤です。
先週は、石川遼選手が国内第3戦の中日クラウンズ(名古屋・GC和合コース)で果敢に攻めましたが、和合の呪いにはまり今年初めて予選を突破することができませんでした。
しかし今後に期待を持たせるプレーが随所に見られ、ギャラリーを楽しませていたように思います。
女子のツアー競技は、クリスタルガイザー・レディスゴルフトーナメント(千葉・京葉CC)で、古閑美保選手がプレーオフの末、今季初優勝を飾りました。
古閑選手も若いプレーヤーですが、それ以上に若い10代のプレーヤーが続々と育っていますね。
今回のプレーオフの相手、若林舞衣子選手もその一人。しかし若林選手の経歴を見たら、今回の活躍にあまり驚くことはありませんでした。
若林選手は、2005年の世界ジュニア女子15~17才の部で優勝を果たしている逸材で、そのような経験が今回生かされ、良い結果となっているように思います。
何年か前までは、ジュニアでよい成績をあげていても、プロになって結果がなかなかでない選手が多かったように思いますが、今の選手は物怖じせず、ジュニアの時の経験をそのままプロになっても生かしているように感じます。
さて今週は、ゴルフのプレーヤーに多く見られる手のケガについてアドバイスいたします。
手のケガといいますといろいろとありますが、ここでは腱鞘炎(けんしょうえん)の中の一つの「バネ指(trigger finger/trigger thumb)」についてお話いたします。
【指の動きとバネ指(弾撥指:だんぱつし)】
指の動きは、指の関節を曲げ伸ばしする腱というもので動いています。
指を曲げる腱を屈筋腱(くっきんけん)と言いますが、片方の手の母指で1本、人差指から小指にかけてそれぞれ2本のあわせて9本あり、指を曲げた時に腱を押さえる靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)の助けを受け、指が動きやすいようになっています。
しかし屈筋腱と靱帯性腱鞘の間で炎症を起こすと、痛みや腫れを伴い、繰り返し刺激が加わると腱の動きが悪くなり、バネ現象(弾撥現象)を起こしたりもします。
バネ指をゴルフで発症する原因としては、グリップの持ち方が悪かったり、強く握りすぎていたり、極端に練習量が多くなったりして、手の指にかかるストレスが繰り返され、強くなった時に起こりやすくなります。
予防法として次のことを行ってみて下さい。
1. 手の指のストレッチ
  まずは手の柔軟性が大切です。
2. テーピング固定
  練習やラウンド時に手の指の動き、特に指の開きが悪い人は、あらかじめテープで固定してみましょう。
3. グリップを強く握り過ぎない
  常にリラックスを心がけましょう。
もしバネ指になってしまったら、まずは局所の安静が必要です。
それでも症状が治まらない場合は、医療機関に相談して下さい。
症状によっては、手術が必要な場合がありますが、そうならないように日頃から手のケアを心がけましょう。
 
次回更新予定:2008年5月15日

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